1月の伊勢丹での注文品、隅丸額を作る(原則、現物販売で注文はお断りしていたのですが、ラブコールに負けました)。
隅丸額は、言葉そのままで額の隅が丸くなっている額のこと。
「和」の額の代表選手(他に絵馬額というのもありますが)。
まずは木取り。
今回の材料はずいぶん前に松本・三楽で買った看板(巾45センチのケヤキの柾目板:おそらく直径約1メートルはあった木でしょう)。
フレームを45度にカットしちょっと小細工してから、
枠に組む。
チギリを入れてから角の部分の加工。
内側に印を付け、
彫刻刀でカット。
外側の印付け(見つけ巾15ミリで、角の部分はそれより1〜1.5ミリ程太めにする:同じだと貧弱に見えるので)。
糸鋸でカットし、カッターナイフ等で丸く仕上げる。
額の隅を丸く仕上げてから「かまぼこ面」の加工。
丸くなりすぎず(←出しゃばり過ぎのイメージ)、かつ平べったくなりすぎず(←貧相なイメージ)、まあ、「自分の好みの丸みに」っちゅうことです。
スタンドに取り付けたトリマーにボーズ面のビット(コロはワンサイズ大きなタイプにチェンジする:画像はコロの交換前)。
かまぼこ面の完成。
次にルーターで欠き取り加工。
フレーム最後の加工中、バキバキと音がしてバラバラに(クランプが外れた!)。
多少ガックリしたものの、もともと小さい額は「大きな本体」加工前の加工手順のプローブ、「探り針」のようなもの。
ルーターでの欠き取りを取りやめ、トリマーに「横溝ビット」をつけて「少しずつ欠き取り」、トリマー&ストレートビットで削り、最後に彫刻刀で仕上げる。
一番最後はペーパー(240番)で仕上げる。
他のフレームも仕上げ(こちらはオイルフィニッシュ)、隅丸額は明日から拭き漆。
隅丸額、額の内側、それも隅のところのほんのわずかしか木が残らない額ですが、フレームから削り出して作るとなるとなかなか手間が掛かる額なのでゴザイマス(その部分だけ木をペタッと貼付けるタイプが多いですけど←ガッチリ塗装すればすぐにはわからないですし)。