朝イチの仕事は、組み立てた台の仕上げ。
触っても痛くないよう小さな糸面はとりますが、あくまで”台”なのでカタチのラインを残します。
色気を出して?面取り(45度の切り面など)などすると”ベンチチェスト”になってしまいます。
右は大昔に作ったナラ材のベンチ(のようなもの)。
台はあくまで天板の”黒子役”。
なので、色合いも少し黒っぽく塗装(←いやいや、置く場所の雰囲気に合わせただけです)。
ようやく、拭き漆です。
漆器製造業でないので、室(むろ)という専用の漆乾燥室は持っておらず、まずは「室」作り。
今回は、あの、ちょいと懐かしのサワラ材を使って枠を作れば、「即席の室」の完成(5分で出来る?)。
いよいよ拭き漆。
まずはそのセット。
漆液のチューブ、手袋、ウエス、ウルシバケ(ホームセンターで88円なり)、それに灯油。
最初から原液を塗ると塗りにくいので、灯油で薄くのばして(50:50くらい)、回数を上げるごと様子を見て灯油の割合を減らしてゆきます(最後は原液:その頃になると表面に極々薄い漆の膜も出来て塗りやすくもなります)。
塗ったらウエスできれいに拭き取ります(←100%と拭き取るつもりで)。
ここで「もったいない」と思うとあとで泥沼に入り込むこと間違いなし。
拭き残しがあるとそこだけ黒くなるのです。
たくさん残せる腕あればいいのですが、所詮シロート漆職人。
”技術のなさ”を自覚し、謙虚に作業するのが一番の近道(王道?)です。
拭き終わったら「室」に入れ(←むろと呼ぶにはあまりにお粗末か?)、上から湿ったシーツで覆い (濡らしたシーツを軽〜く脱水するだけ)、拭き漆一回目の終了です。
昼間、買い物に出たついでに松本の骨董祭へ。
日野屋の日野さん
三楽(さんがく)の山本さんも出店。
おふたりとも東京・平和島へは出店してますが、遠いのでなかなか見に行けません(一回だけ行った事アリ)。
今日は日野さんから箸袋の素材にする古布(羽織)を購入。
オマケで”袴”をもらいました(←もちろん素材として)。
どれも絹だそうで、着れたらいいのですが178センチのワタクシに羽織はチト小さい(袴だけはいてもねえ)。
なかなかシブイ柄なので、先々の楽しみが増えました。